「共有フォルダのExcelを開こうとしたら、『〇〇さんが編集中です』と出て読み取り専用になってしまった…」 「誰かがファイルを閉じ忘れて帰ってしまい、翌朝まで作業ができなかった…」
ファイルサーバーで運用していると必ず直面する、この「排他制御(ロック)」の問題。 「ちょっと修正したいだけなのに」と待たされる時間は、業務効率を下げるだけでなく、チーム全体のストレスの原因にもなります。
Microsoft 365の「共同編集」機能を使えば、この悩みから完全に解放されます。
この記事では、複数人が同時に一つのファイルを開いて編集できる「共同編集」の仕組みと、特にExcelでの共同作業を快適にする便利な機能について、分かりやすく解説します。
「共同編集」とは? ファイルサーバーとの決定的な違い
従来のファイルサーバーでは、誰か一人がファイルを開くと、データ整合性を保つために「ロック」がかかり、他の人は編集できませんでした。
一方、Microsoft 365(SharePointやOneDrive)に保存されたOfficeファイル(Word, Excel, PowerPoint)は、複数人が同時にアクセスし、同時に編集することが可能です。
【共同編集で変わる働き方】
- 待ち時間ゼロ:
誰かが開いていても、気にせずファイルを開いて作業を開始できます。 - リアルタイム反映:
相手が入力している内容が、自分の画面にもリアルタイムで表示されます(相手のカーソルが名前付きで表示されます)。 - 会議中の同時作業:
Teams会議をしながら、議事録を全員で書き込んだり、資料を分担して修正したりと、会議の生産性が劇的に向上します。
特にExcelで便利!他人の操作に邪魔されない「シートビュー」機能
Excelを共同編集していると、「誰かがフィルターをかけたら、自分の画面も切り替わってしまった!」という問題が起こりがちです。 これを解決するのが、「シートビュー」機能です。
【シートビューの使い方】
- Excelの「表示」タブを開きます。
- 「新しいシートビュー」をクリックします。
すると、画面の列番号などが黒く反転し、「自分専用の表示モード」になります。この状態でフィルターや並べ替えを行っても、他の人の画面には影響しません。 自分の作業が終わったら、「シートビューを終了」すれば、元の全員共有の表示に戻ります。
日々のトラブル、まずこの一冊で解決しませんか?
共同編集は非常に便利ですが、「なぜか共同編集ができない(ロックされる)」「変更内容が競合して保存できない」といったトラブルも発生します。これらは、古いファイル形式(.xlsなど)を使っていたり、同期アプリの設定に問題があったりする場合が多いです。
もし、あなたがそんな日々の問い合わせ対応に追われ、本来の業務に集中できずにいるなら、まずこの一冊を手元に置いてみてはいかがでしょうか。 Microsoft 365支援のプロが、現場で実際に寄せられるよくある質問と解決策を厳選してまとめた「トラブルシューティング大全」をご用意しました。
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共同編集に関するよくある質問(FAQ)
- Q共同編集をするための条件はありますか?
- A
A. はい、主な条件は以下の3点です。
- ファイルがOneDriveまたはSharePointに保存されていること。
- ファイル形式が最新であること(.docx, .xlsx, .pptx など。「.doc」や「.xls」は不可)。
- 編集する全員が、Microsoft 365の対応アプリ(デスクトップ版、Web版、モバイル版)を使用していること。
- Q「自動保存」をオフにすることはできますか?
- A
共同編集を行う際は、左上の「自動保存」スイッチが必ずオンになります。これをオフにすると、共同編集機能も無効になり、従来通りファイルをロックしてしまうため、オンのまま使用することをお勧めします。間違えて編集してしまった場合は、「バージョン履歴」から過去の状態に戻すことができます。
- Q社外の人とも共同編集できますか?
- A
はい、可能です。SharePointやOneDriveの共有機能を使って、社外のユーザーに「編集権限」付きのリンクを送れば、組織を超えて同じファイルを共同編集できます。
- Q同時に何人まで編集できますか?
- A
理論上の上限は99人ですが、快適に作業できる目安としては、10人〜20人程度までが推奨されます。あまりに人数が多いと、変更の反映が遅延する場合があります。
- Qマクロ(VBA)が含まれるExcelファイルも共同編集できますか?
- A
ファイルを開いて共同編集すること自体は可能ですが、マクロの実行や保存時に制限がかかる場合があります。また、マクロの内容によっては正しく動作しないこともあるため、重要なマクロファイルは共同編集を避けるか、動作検証を行うことをお勧めします。
まとめ:「待つ時間」をなくし、チームの時間を最大化する
「ファイルが開くのを待つ」という時間は、1回数分でも、積み重なれば膨大なロスになります。 Microsoft 365の共同編集機能を活用することは、単なる便利機能の導入ではなく、チーム全体の「時間という資源」を有効活用するための投資です。
ぜひ、Excelのシートビューなどの機能も活用しながら、ストレスフリーな共同作業環境を実現してください。
他社の成功事例から、活用のヒントを得ませんか?
今回はファイルの共同編集に焦点を当てましたが、Microsoft 365には、他にもSharePointを使ったポータル構築や、Power Automateでの業務自動化など、生産性を向上させるための活用法が無限に存在します。
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