Microsoft Teamsは、Office 365の一部として提供されるため、Word、Excel、PowerPointなどのドキュメントを複数のユーザーが同時に編集できるリアルタイム共同編集機能が備わっています。

この同時編集機能を上手く活用することで、ドキュメント作成やプロジェクトの進捗管理が格段に効率化され、チーム内の情報共有がスムーズになります。しかし、複数のユーザーが同時に作業を行うと、編集内容の競合や更新の衝突が発生する場合があります。この記事では、その基本的な手順とトラブルシュートのポイントを詳しく解説します。

Teamsでの共同編集の基本

同時編集とは?

リアルタイム共同編集
複数のユーザーが同じドキュメントを同時に編集できる機能です。各ユーザーのカーソルや変更箇所がリアルタイムで反映され、編集履歴も自動で記録されます。

自動保存とバージョン管理
Office Onlineでは自動保存が行われるため、変更内容が逐次保存され、万が一の時にはバージョン履歴から以前の状態に戻すことも可能です。

Teamsで共同編集を始める手順

ドキュメントのアップロード
Teamsの「ファイル」タブまたはチャンネル内のファイル共有エリアに、対象のWord、Excel、PowerPointなどのドキュメントをアップロードします。

ドキュメントのオープン
アップロード後、ファイルをクリックしてOffice Onlineで開きます。これにより、同時に複数のユーザーがドキュメントを編集できる状態になります。

編集の開始
ドキュメント上に、他の編集者の名前やカーソルが表示されるので、リアルタイムで編集を開始します。各ユーザーがどの部分を編集しているかが一目で分かるため、重複作業のリスクが低減されます。

共同編集時の競合とトラブルシュート

競合の発生と自動マージ

自動マージ機能
Office Onlineでは、通常、複数の編集が重なった場合でも自動で変更がマージされるよう設計されています。ほとんどのケースでは、ユーザーは個別に操作を調整する必要はありません。

競合が発生するケース
ただし、同じセル(Excelの場合)や同じ段落(Wordの場合)など、同一箇所に対して異なる変更を加えた場合、競合が発生することがあります。

競合時の解決策

バージョン履歴の確認
競合が発生した場合、Office Onlineは自動で警告を表示し、どの変更を採用するか選択できるオプションを提示します。これにより、誤った変更が上書きされるリスクを回避できます。

コミュニケーションの強化
同じドキュメントを同時に編集する際は、Teamsチャットやコメント機能を活用して、誰がどの部分を担当しているかを事前に確認し合うと、競合の発生を未然に防ぐことができます。

編集範囲の分担
ドキュメントの大きなファイルの場合、あらかじめ各編集者に担当セクションを割り当てることで、同じ部分を同時に編集するリスクを軽減できます。

手動での調整
自動マージで解決できない場合、編集者間で内容を確認し、どの変更を残すかを手動で調整する必要があります。Officeの「変更履歴」機能や「コメント」機能を利用すると、調整作業がスムーズになります。

共同編集の運用とベストプラクティス

事前ルールの策定

担当範囲の明確化
ドキュメントの各セクションを担当者ごとに割り当て、同一箇所への同時編集を避ける。

編集ルールの共有
共同編集にあたり、どのタイミングで変更を保存するか、変更履歴の確認方法、コメントの利用方法などをあらかじめチーム内でルール化しておく。

定期的なレビューとフィードバック

定期レビュー
重要なファイルの共同編集後は、定期的にドキュメント全体の内容を見直し、必要に応じて競合部分の調整や再編集を行う。

フィードバックの活用
編集作業中に発生した問題やトラブルシュートの経験をチーム内で共有し、次回以降の改善策として取り入れる。

まとめ

Microsoft Teamsの同時編集機能は、複数のメンバーがリアルタイムでドキュメントを編集し、迅速な意思決定や情報共有を可能にします。

  • 基本操作:ファイルのアップロード、Office Onlineでの編集開始、リアルタイムでの変更確認
  • 競合時の対処法:バージョン履歴の確認、コミュニケーションの強化、編集範囲の分担
  • 運用ルール:事前ルールの策定と定期レビューで効率化を図る

これらのポイントを実践することで、Teamsによる共同編集がより効率的になり、チーム全体の生産性向上に寄与するでしょう。
ぜひ、この記事を参考に、同時編集のメリットを最大限に活かし、業務効率を最大化してください。

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