2023年7月2日、Microsoft 365 & Power Platform Community というYoutubeチャンネルで「Maturity Model for Microsoft 365 - June 2023」という動画が公開されました。

動画内では組織が Microsoft Copilot の機能を最大限活用するための道筋として、「Cognitive Business」「Costomization &Development」、「Comunication」、「Manegement of Content」、「Search」の5つの分野についてそれぞれ成熟度モデル(Maturity Model)が紹介されています。

中でも「Manegement of Content(コンテンツの管理)」は、特定のキーワードを与えるだけでパワーポイントスライドを自動作成したり、組織が持つ複数のの方法をドキュメントファイルをソースとして新たな提案書を作成するといった機能に関するものです。

この記事では多くの人が最も注目しているであろう「Manegement of Content(コンテンツの管理)」について紹介します。

なお、ソースが英文のため一部違和感のある直訳となることをご了承ください。


Manegement of Content の成熟度モデル

本スライドは元動画43分45秒から

Copilot を活用することで得られる成果(Outcomes)

組織全体でCopilot が活用されることにより以下の成果が得られるとされています。

  • コンテンツの作成と標準化を自動化
  • ナレッジワーカーはより付加価値の高いタスクやコンテンツに時間を使う

成熟度モデル

成熟度モデルについてはレベル100から500に上がるにつれて組織で活用できている状態とされています。

レベル組織の状態
100だれもコンテンツの管理に Copilot を使用していない
200Copilot が重要な内容に関する最初のパスを生成したり、文書の語調(トーン)を変更したりするために使用される
300Copilot がどのように使えるかの基準が定まっている
Copilot によって生成されたコンテンツがそのようにマークされている
重要な要素の抜粋としてCopilot で生成された文章の要約
400Copilot が既存のコンテンツを要約するためにプログラムで使われる
500Copilot が継続的に組織標準に沿ったトレーニングを受けている
キーコンテンツタイプがCopilot が有効であること

一部直訳をしているためわかりづらい部分もありますが、動画内での説明も踏まえ私はざっくりと以下のように理解しています。

  • レベル100:組織のだれもCopilotを知らない状態
  • レベル200:組織の一部の人間が、Chat GPTやGammaのようにコンテンツの下書きをサポートする機能として利用しはじめている状態
  • レベル300:Copilot の効果的な使い方がだんだんとわかってきて、それに応じた社内ルールや活用ナレッジが作成されている状態
  • レベル400:アップロードされたすべてのファイル自動的に要約するなど、自動化されたフローやプログラムで使われている状態
  • レベル500:Copilotが組織の情報を学習/理解し、組織にあった アウトプットを提供している状態

参考:Maturity Model for Microsoft 365 - June 2023


所感

多くの組織はレベル100にとどまり、AI活用に積極的な組織またはそのようなパートナーを持つ組織は、レベル200や300の状態で停滞するだろうと考えます。

理由は、どんなサービスも使い始めるにはそれなりのITリテラシーと工数が必要だからです。

例えば、Copilot 以外にもPower AutomateやPower BIなど、Microsoft 365 には生産性向上に関わる多くの便利な機能がすでに搭載されていますが、ほとんどの企業が活用できていません。

またそれら機能を知って活用している企業でも、組織的な利用ルールや活用ナレッジが作成されるレベルまで成熟している企業は多くありません。

これはサービスを戦略的に活用するためのITリテラシーとかけられる工数が社内にないことが原因です。今後公開されるCopilot も同様のことがいえます。

このことから、多くの組織はレベル100にとどまり、活用に本腰を入れた組織が到達できる成熟度レベルはせいぜい300が現実的ではないかなと考えます。


まとめ

今回は「Maturity Model for Microsoft 365 - June 2023」で紹介された成熟度モデルの中で「Manegement of Content」について紹介しました。

他の成熟度モデルについて知りたい方はぜひ元動画をご覧ください。

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