「〇〇の件で打ち合わせをお願いします。候補日時を3つほどいただけますでしょうか?」 「すみません、その時間は別件がありまして…。△△日はいかがでしょう?」

社内外の人と会議の日程を決めるだけで、こんなメールの往復が何回も発生し、うんざりした経験はありませんか?参加者が増えれば増えるほど、全員の空き時間を見つけるのは至難の業です。

かつては「FindTime」というOutlookアドインがこの問題を解決してくれましたが、FindTimeは現在廃止されています。 しかし、ご安心ください。その後継機能として、よりOutlookに統合された「Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)」が、多くのMicrosoft 365ユーザーに提供されています。

この記事では、Outlookの標準機能(またはアドイン)である「Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)」を使って、候補時間の提示から参加者の投票、そして会議出席依頼の送信までを、スマートに行う方法を分かりやすく解説します。

そもそも「Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)」とは?

Scheduling Pollは、Outlookのメール作成画面や予定表から直接呼び出せる機能です。これを使うと、以下のことが可能になります。

  • 参加者の空き時間を自動で確認:
    社内の参加者であれば、Outlookの予定表と連携し、候補日時の中で全員が空いている時間帯を自動でハイライト表示してくれます。
  • 候補日時を提示し、投票を依頼:
    複数の候補日時を提示し、参加者に都合の良い時間に投票してもらうための「投票ページ」へのリンクを、メールで簡単に送付できます。社外の参加者など、予定表が見えない相手との調整に特に威力を発揮します。
  • 投票結果に基づき、会議出席依頼を自動送信:
    全員が投票し、最適な時間が決まったら、ボタン一つでその時間に会議出席依頼(Teams会議のリンク付きも可能)を参加者全員に送信できます。

もう、「候補日時をいただけますか?」というメールを送る必要も、全員の返信を待って手作業で予定を調整する必要もなくなるのです。

社内だけなら「スケジュールアシスタント」も便利

ちなみに、会議の参加者が全員社内のメンバーで、Outlook上で互いの予定表が参照できる場合は、よりシンプルな「スケジュールアシスタント」機能を使うのが手軽でおすすめです。

スケジュールアシスタントを使えば、参加者全員の空き時間を一目で確認し、その場で最適な時間を選んで会議出席依頼を送ることができます。

▼スケジュールアシスタントの詳しい使い方は、こちらの記事で解説しています。

Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)は、スケジュールアシスタントだけでは調整が難しい、社外の人が含まれる場合や、候補日時が多く複雑な調整が必要な場合に、特に有効なツールと言えるでしょう。

【基本操作】Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)を使って会議を調整する手順

使い方は非常にシンプルです。

  1. Outlookで新しいメールを作成(または返信) 会議を調整したい相手へのメール作成画面を開きます。
  2. 「Scheduling Poll」を起動 メール作成画面の上部リボン(メッセージタブ)にある「新しいスケジュール設定の投票」ボタンをクリックします。 (※このボタンはOutlookの標準機能として組み込まれていることが多いですが、見当たらない場合はOutlookの設定やアドインを確認してください。)
  3. 候補日時を選択する Scheduling Pollの画面が右側に表示されます。参加者(メールの宛先に含まれる人)の空き時間(社内メンバーのみ表示)を参考にしながら、候補となる日時をいくつかクリックして選択します。
  4. 投票の設定を行い、メールに追加 会議の場所(Teams会議にするか等)や、その他の設定(投票の締め切りなど)を確認し、「メールに追加」をクリックします。
  5. メールを送信する メール本文に、候補日時と投票ページへのリンクが挿入されたことを確認し、そのままメールを送信します。

あとは、参加者が投票ページで都合の良い時間に投票してくれるのを待つだけです。全員の投票が終わったら、Scheduling Pollが最適な時間を提案してくれるので、確定して会議出席依頼を送信します。

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Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)のような便利な機能を知っていると、日々の業務が少し楽になります。しかし、Microsoft 365の運用では、「Outlookが突然起動しなくなった」「Teamsの会議に接続できない」といった、業務に支障をきたすトラブルも避けられません。

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Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)に関するよくある質問(FAQ)

Q
Scheduling Pollは無料ですか?追加のライセンスは必要ですか?
A

はい、Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)は、Microsoft 365の多くの法人向けライセンスに含まれる標準機能(または無料アドイン)であり、追加料金なしで利用できます。

Q
相手がMicrosoft 365ユーザーでなくても、投票に参加できますか?
A

はい、可能です。あなたが送ったメールに記載された投票ページへのリンクをクリックすれば、相手はMicrosoftアカウントを持っていなくても、Webブラウザ上で簡単に都合の良い時間に投票できます。

Q
自分のOutlookに「新しいスケジュール設定の投票」ボタンが見当たりません。
A

ご利用のOutlookのバージョンや組織の設定によっては、表示されていない場合があります。まずはOutlookが最新の状態になっているか確認してみてください。かつての「FindTime」アドインがインストールされたままになっている場合は、それを削除する必要があるかもしれません。それでも表示されない場合は、組織の管理者が機能の利用を制限している可能性もあります。

Q
候補日時はいくつまで提示できますか?
A

候補として選択できる日時の数に、特に明確な上限は設けられていないようですが、あまりに多すぎると参加者が投票しにくくなるため、5個程度に絞るのが一般的です。

Q
投票結果は、他の参加者にも見えてしまいますか?
A

デフォルトの設定では、他の参加者が誰がどの時間に投票したかを見ることはできません。ただし、投票ページの作成時に設定を変更すれば、他の参加者の投票状況を公開することも可能です。

まとめ:日程調整のストレスから解放され、本来の業務に集中しよう

会議の日程調整は、ビジネスにおいて必要不可欠なプロセスですが、そのために費やす時間は、できる限り短縮したいものです。

Outlookの「Scheduling Poll(スケジュール設定の投票)」は、その煩わしいメールの往復をなくし、スマートな日程調整を実現するための、Microsoft 365ユーザーなら誰でも使える強力なツールです。社内の調整は「スケジュールアシスタント」、社外も含む場合は「Scheduling Poll」と使い分けることで、さらに効率化が進みます。

ぜひ、次回の会議調整から、これらの便利な機能を活用してみてはいかがでしょうか。

他社の成功事例から、活用のヒントを得ませんか?

今回はOutlookの便利な日程調整機能をご紹介しましたが、Microsoft 365には、他にもSharePointを使ったポータル構築や、Teamsを活用した会議の効率化など、生産性を向上させるための活用法が無限に存在します。

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