「全社集会を開きたいけど、普通の『会議』でいいのかな?」
「社外向けにセミナーをやりたいけど、『ウェビナー』と『タウンホール』どっちが適切?」
Microsoft Teamsには、人が集まる場として「会議」「ウェビナー」「タウンホール(Town Hall)」という3つの形式が用意されています。しかし、それぞれの違いや、自社のイベントにどれが最適なのかが分からず、とりあえずいつもの「会議」で開催してしまっている…ということはありませんか?
適切な形式を選ばないと、「参加者が勝手にマイクをオンにして雑音が入る」「参加者数が上限を超えて入れない」といったトラブルの原因になります。
この記事では、これら3つの形式の決定的な違いと、開催規模や目的に合わせた「失敗しない選び方」を分かりやすく解説します。
3つの形式の決定的な違いは「双方向性」と「規模」

ざっくりとしたイメージは以下の通りです。
- 会議 (Meeting): 参加者全員で「会話」する場(双方向・小〜中規模)
- ウェビナー (Webinar): 講師が参加者に「講義」する場(登録制・中規模)
- タウンホール (Town Hall): 登壇者が大勢に「放送」する場(一方向・大規模)
それぞれの特徴を詳しく見ていきましょう。
1. 会議 (Meeting) | 全員参加型のディスカッション
- 特徴:
私たちが普段使っている、最も一般的な形式です。 - 双方向性:
高い。 参加者全員がマイクやカメラをオンにでき、画面共有も可能です。 - 最適なシーン:
部署の定例会議、プロジェクトの打ち合わせ、数名〜数十名でのブレーンストーミングなど、「参加者同士の対話」がメインの場合。
2. ウェビナー (Webinar) | 管理されたプレゼンテーション
- 特徴:
「開催者・発表者」と「出席者(聴衆)」の役割が明確に分かれています。「登録フォーム」機能があり、参加者の事前登録や管理が可能です。 - 双方向性:
制限付き。 出席者は基本「聞く」側ですが、挙手やチャット、Q&A、投票機能を通じてリアクションできます。許可されればマイクも使えます。 - 最適なシーン:
社外向けの製品説明会、採用説明会、社内研修など、「誰が参加するかを把握(登録管理)」した上で、特定の人に向けて情報を届けたい場合。
3. タウンホール (Town Hall) | 大規模な一方通行の配信
- 特徴:
旧来の「ライブイベント」の後継機能です。テレビ放送のように、映像と音声を一方的に配信します。最大1万人(プランによっては2万人)規模の参加が可能です。 - 双方向性:
低い(ほぼ一方向)。 参加者はマイクやカメラを一切使えません。コミュニケーションは「Q&A(文字)」のみに限られます。 - 最適なシーン:
社長による全社方針発表会、株主総会の配信、数千人規模の大規模イベントなど、「少数の登壇者が、多数の聴衆にメッセージを伝える」場合。
【比較表】機能と制限のまとめ
| 機能 | 会議 (Meeting) | ウェビナー (Webinar) | タウンホール (Town Hall) |
| 主な目的 | 共同作業・対話 | 講義・教育・マーケティング | 大規模な一斉配信 |
| 最大参加人数 | 1,000人 | 1,000人 | 10,000人〜20,000人 |
| 参加登録 | なし | あり (登録フォーム) | なし (招待リンク) |
| 参加者のマイク | 全員ON可能 | 許可制 | 使用不可 |
| 遅延 (ラグ) | ほぼなし | ほぼなし | 数秒〜数十秒の遅延あり |
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Teamsイベント形式に関するよくある質問(FAQ)
- Q「ライブイベント」と「タウンホール」は何が違いますか?
- A
タウンホールは、ライブイベントの後継となる新しい機能です。ライブイベントは今後廃止される予定ですので、今から大規模配信を行う場合は「タウンホール」の使用が推奨されます。
- Qウェビナーを開催するには、特別なライセンスが必要ですか?
- A
いいえ、Microsoft 365 Business StandardやPremium、E3、E5などの一般的な法人ライセンスがあれば、追加費用なしでウェビナー機能を利用できます。(※Business Basicなど一部プランでは制限がある場合があります)
- Qタウンホールで、参加者の顔を見ることはできますか?
- A
いいえ、できません。タウンホールは「放送」に近い形式のため、開催者側からは参加者のカメラ映像やアイコンは見えません。視聴者数などのデータとしてのみ確認できます。
- Q社外の人を招待する場合、どの形式が良いですか?
- A
参加者の情報を事前に把握したいなら「ウェビナー」(登録フォーム活用)、URLを知っている人に広く見てほしいなら「タウンホール」(または公開設定にした会議)が良いでしょう。ウェビナーの登録フォームは、社外の人でも入力可能です。
- Q1,000人を超える会議をしたいのですが、どうすればいいですか?
- A
通常の「会議」でも1,000人までは双方向で参加できますが、それを超えると「表示専用(View-only)」モードになり、最大1万人(プランによる)まで視聴のみ参加可能になります。最初から1,000人超えが確実な場合は、最初から「タウンホール」で設定することをお勧めします。
まとめ:目的と規模に合わせて、最適な「場」を選ぼう

Teamsの3つの形式は、それぞれ得意な領域が異なります。
- みんなで話したい → 「会議」
- 管理して教えたい → 「ウェビナー」
- 大勢に伝えたい → 「タウンホール」
このシンプルな基準で選ぶだけで、運営の負担は減り、参加者の満足度は大きく向上します。ぜひ、次回のイベントから最適な形式を選んでみてください。
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