「大事なファイルを、間違えてSharePointから削除してしまった…」 「ファイルを更新したけど、前のバージョンに戻したい…」
誰にでも起こりうる、ファイル操作のヒューマンエラー。重要なファイルを失った時の焦りは、計り知れません。
しかし、あわてる必要はありません。SharePointには、こうした万が一の事態に備えた、強力なファイルの復元機能が標準で備わっています。
この記事では、削除・上書きしてしまったSharePoint上のファイルを復元するための3つの具体的な方法を、手順を追って丁寧に解説します。
あわてる前に確認!SharePointの二重の安全装置

SharePointには、ファイルを誤って削除してしまっても、簡単に元に戻せるように「ごみ箱」機能があります。しかも、このごみ箱は二段階構造になっており、非常に強力なセーフティネットとして機能します。
- ごみ箱(第一段階): ユーザーが削除したファイルが、まずここに移動します。
- 第二段階のゴミ箱: 第一段階のごみ箱から削除されたファイルが、次にここに移動します。
まずは、最も一般的な「ごみ箱」からの復元方法を見ていきましょう。
方法1:「ごみ箱」から削除したファイルを復元する(最も一般的)
ユーザーがファイルを削除した際に、ファイルが最初に移動される場所です。ほとんどの場合、ここで見つかります。
ファイルが保存されていたSharePointサイトを開き、左側のナビゲーションメニューから「ごみ箱」をクリックします。

ごみ箱の中に、削除されたファイルやフォルダの一覧が表示されます。

復元したいファイルの左側にあるチェックボックスにチェックを入れ、「復元」をクリックします。

これだけで、ファイルは削除される前の元の場所に自動的に復元されます。
方法2:「第二段階のゴミ箱」からファイルを復元する
「ごみ箱を空にしてしまった」「ごみ箱の中を探しても見つからない」という場合は、第二のセーフティネットを確認しましょう。
まず、上記の方法1の手順で「ごみ箱(第一段階)」を開きます。

ごみ箱のアイテム一覧の一番下に表示されている「第2段階のゴミ箱」というリンクをクリックします。(※アイテムがない場合は表示されないこともあります)

ここにファイルが残っていれば、第一段階のごみ箱と同様に、ファイルを選択して「復元」をクリックします。
【重要】ごみ箱の保管期間
SharePointのごみ箱にあるアイテムは、最初に削除されてから合計で93日間保持されます。この期間を過ぎると、第二段階のゴミ箱からも完全に削除され、基本的には復元できなくなるため、ファイルがないことに気づいたら、すぐに対応することが重要です。
方法3:「バージョン履歴」で上書き前のファイルに戻す
この方法は、ファイルを「削除」したのではなく、「間違った内容で上書き保存してしまった」場合に非常に有効な”タイムマシン”機能です。
ファイルが保存されているドキュメントライブラリを開きます。

元に戻したいファイルを見つけ、ファイル名の横にある「・・・」(アクションの表示)をクリックします。

表示されたメニューから「バージョン履歴」を選択します。

これまでに保存されたファイルのバージョンが、更新日時とともに一覧で表示されます。

戻したいバージョンの日時にカーソルを合わせると表示される「▼」をクリックし、「復元」を選択します。「このバージョンを現在のバージョンとして復元しますか?」と表示されたら、「OK」をクリックします。


これにより、選択した時点のファイルが最新バージョンとして復元されます。なお、間違えて上書きしたバージョンも履歴として残るため、再度元に戻すことも可能です。

そのファイル、そもそも探す必要ありますか?

ファイルの復元方法を知っておくことは重要です。しかし、そもそも「どのファイルか分からず、古いファイルを更新してしまった」「ファイルを探しているうち、誤って削除してしまった」というように、ファイルを探す手間が、こうした事故の引き金になることも少なくありません。
もし、AIチャットボットが「出張申請に関するテンプレートを探して」というあなたの言葉を理解し、SharePoint内から目的のファイルを直接提示してくれたらどうでしょう?
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SharePointのファイル復元に関するよくある質問(FAQ)
- Qごみ箱のアイテムは、正確にはいつまで保存されますか?
- A
SharePoint Onlineでは、アイテムが最初に削除されてから合計93日間です。例えば、第一段階のごみ箱に30日間あった場合、第二段階のゴミ箱には残り63日間保持されます。この期間を過ぎると完全に削除されます。
- Qフォルダごと削除してしまった場合も復元できますか?
- A
はい、可能です。フォルダを削除した場合も、ファイルと同様にごみ箱に移動します。ごみ箱からフォルダを選択して「復元」すれば、フォルダ内のファイルもすべて一緒に元の場所へ復元されます。
- Qバージョン履歴が有効になっていないようです。
- A
「バージョン履歴」は、ドキュメントライブラリの設定で有効/無効を切り替えることができます。もしメニューが表示されない場合、サイトの管理者によって機能が無効化されている可能性があります。管理者に設定の確認を依頼してください。
- Q第二段階のゴミ箱からも完全に削除されたファイルは、もう復元できませんか?
- A
一般ユーザーが自分で復元する方法は、残念ながらありません。ただし、企業のIT部門が別途バックアップソリューションを導入している場合は、そちらから復元できる可能性が残されています。まずは、すぐにIT管理者に相談することが重要です。
- Qファイルを復元したら、どこに戻りますか?
- A
ごみ箱から復元した場合、ファイルは削除される直前に保存されていた、まったく同じ場所(フォルダ)に戻ります。どこに復元されたか分からなくなる心配はありません。
まとめ:SharePointの復元機能を知って、安心してファイル管理を
今回は、SharePointでファイルを誤って削除・上書きしてしまった際の、3つの復元方法を解説しました。
- ファイルを削除したら → まずは「ごみ箱」を確認
- ごみ箱からも消したら → 「第二段階のゴミ箱」をチェック
- 間違って上書きしたら → 「バージョン履歴」を遡る
これらの強力なセーフティネット機能を知っておけば、万が一の時も冷静に対処できます。安心して、日々のファイル管理にSharePointを活用していきましょう。
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