「メールサーバーを、レンタルサーバーからMicrosoft 365 (Exchange Online) に切り替えた」 「しかし、古いサーバーに溜まっている過去のメールデータは、どうやって新しい環境に持っていけばいいんだろう…?」
Outlookのメール移行方法(outlook メール 移行 方法)は、多くのIT担当者様が直面する、重要かつデリケートな課題です。特に、IMAP接続で利用していた従来のメールサーバーから、新しいExchange Onlineアカウントへ、ユーザー自身でメールデータを移行してもらう必要があるケースは少なくありません。
最近は「新しいOutlook」への切り替えが進んでいますが、このメールデータ移行(PSTファイルのエクスポート・インポート)に関しては、大きな「落とし穴」が存在します。
この記事では、Outlookのメールデータ移行(outlook メール データ 移行)を行うための、現時点で最も確実な手順と、その注意点を分かりやすく解説します。
【重要】IMAPからの移行は「従来のOutlook」が必須

まず、最も重要な前提知識からご説明します。
最近のアップデートで、「新しいOutlook」にもPSTファイルのエクスポート・インポート機能が搭載され始めました。しかし、この機能は主に「Microsoft 365 アカウント(Exchange接続)」間での移行を想定しています。
残念ながら、2025年11月現在、「新しいOutlook」では、私たちが移行元として想定している「IMAP接続したアカウント」のメールデータを、PSTファイルにエクスポート(書き出し)することができません。
「じゃあ、移行作業ができないじゃないか」と焦る必要はありません。 この作業を行う時だけ、「従来のOutlook」(クラシックOutlook)に一時的に切り替えるのが、最も安全で確実な方法となります。
「従来のOutlook」に一時的に戻す方法
操作は簡単です。「新しいOutlook」の画面右上にある「新しいOutlook」のトグルスイッチを見つけ、それを「オフ」にするだけです。 確認画面が表示された後、使い慣れた「従来のOutlook」が起動します。これで、エクスポート・インポート作業の準備は完了です。

【ステップ1】従来のOutlookで、IMAPアカウント(旧メールサーバー)からデータをエクスポートする手順
まずは、古いIMAPサーバーに残っているメールデータを、PC上に「PSTファイル」という形で書き出します。
Outlook(classic)を起動し、対象のアカウントが表示されていることを確認します。
※本手順ではGmailのアカウントからエクスポートするシナリオですすめます。

画面左上の「ファイル」タブをクリックします。

メニューから「開く/エクスポート」を選択し、「インポート/エクスポート」をクリックします。

表示される「インポート/エクスポートウィザード」で、「ファイルへエクスポート」を選択し、「次へ」をクリックします。

「Outlookデータファイル(.pst)」を選択し、「次へ」をクリックします。

エクスポートするフォルダーの選択画面で、Gmailアカウントを選択します。
※ 複数のサブフォルダーも含めてエクスポートする場合は、「サブフォルダーを含める」にチェックを入れてください。最後に「次へ」をクリックします。

エクスポート先を指定して「完了」をクリックします。

必要に応じて、PSTファイルにパスワードを設定できます(任意)。パスワードを設定しない場合はパスワードを入力せず「OK」をクリックします。

エクスポート処理が開始され、完了するまで待ちます。
【ステップ2】従来のOutlookで、Exchange Onlineアカウントにデータをインポートする手順
次に、書き出したPSTファイルを、新しいMicrosoft 365アカウント(Exchange Online)に取り込みます。
Outlook(classic)を起動し、Outlookの上部にある「ファイル」タブをクリックします。

「情報」を選択し、Microsoft 365 アカウントを指定します。Microsoft 365 のメールアカウントは「Microsoft Exchange」という表記があります。

「開く/エクスポート」を選択し、「インポート/エクスポート」をクリックします。

「インポート/エクスポートウィザード」で、「他のプログラムまたはファイルからのインポート」を選択し、「次へ」をクリックします。

「Outlookデータファイル(.pst)」を選択し、「次へ」をクリックします。

「参照」ボタンをクリックして、先ほどエクスポートしたPSTファイルを選択します。


インポートオプションで、「重複するアイテムを作成する」、「重複するアイテムを置換する」、または「重複するアイテムをインポートしない」の中から適切な項目を選択し、「次へ」をクリックします。

「完了」をクリックします。

インポート処理が開始され、完了するまで待ちます。
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【重要】「サーバー切り替え」と「環境構築」は専門家(プロ)に任せるのが安全です

今回ご紹介したPSTファイルを使ったoutlook メール データ 移行(outlook メール データ 移行)は、数名規模の会社であれば、ユーザー様自身で行うことも可能です。
しかし、全社的なメールサーバーの移行プロジェクトには、このデータ移行作業以外にも、失敗すれば全社のメールが停止するという、非常にリスクの高い作業が伴います。
- DNSレコード(MXレコード)の切り替え
- Exchange Onlineの初期環境構築
- 迷惑メールフィルターやセキュリティポリシーの設定
- 複合機や業務システムとの連携設定
弊社(WITHWIT)では、これら専門知識が必要で失敗の許されないコア作業を代行するサービスをご提供しています。 ユーザー様自身に行っていただくデータ移行(PST移行)についても、安全で確実な手順のマニュアル化や、トラブルサポートを行うなど、お客様の業務影響を最小限に抑える移行計画全体をご提案します。
Outlookのメールデータ移行に関するよくある質問(FAQ)
- QPSTファイルとは何ですか?
- A
Outlookのメール、予定表、連絡先などのデータを、PC上にまとめて保存するためのファイル形式です。メールデータの「バックアップファイル」や「お引越し用ファイル」と考えると分かりやすいです。
- Qなぜ「新しいOutlook」ではIMAPアカウントからエクスポートできないのですか?
- A
「新しいOutlook」は、クラウドサービスとの連携を前提に設計されています。現時点(2025年11月)で搭載されているPST機能は、主にMicrosoft 365アカウント間の移行やインポートが中心であり、従来のIMAPアカウントからのエクスポート(書き出し)には対応していないためです。
- Q以前の接続がIMAPではなくPOP接続でした。手順は変わりますか?
- A
POP接続の場合、メールはすでにPC上のPSTファイル(またはOSTファイル)にダウンロードされている可能性が高いです。その場合、ステップ1のエクスポート作業は不要で、既存のPSTファイルを見つけ出し、ステップ2のインポート作業のみを行えばよいケースもあります。
- Q移行にはどれくらい時間がかかりますか?
- A
ユーザーが持っているメールデータの量(GB数)に完全に依存します。数GB程度なら数十分で終わることもありますが、数十GBある場合は、エクスポートとインポート、その後のクラウド同期で、それぞれ数時間以上かかることも珍しくありません。
- Q専門業者に依頼するメリットは何ですか?
- A
最大のメリットは、「ユーザーの手間がゼロ」になることと、「データの安全性が高い」ことです。専門家がサーバー間で直接データを移行するため、PSTファイルの破損や紛失リスクがありません。また、業務影響を最小限にするDNSの切り替えなども含め、移行プロジェクト全体を任せられる安心感があります。
まとめ:移行方法は「確実性」を最優先に
メールデータの移行は、会社の重要な資産を扱う、失敗の許されない作業です。 「新しいOutlook」が主流になりつつある中でも、IMAPアカウントからの移行という重要な作業は、急がば回れで「従来のOutlook」を使い、確実に行うことをお勧めします。
そして、もし全社的な移行で少しでも不安を感じる場合は、自社だけで抱え込まず、経験豊富な専門パートナーにぜひご相談ください。
他社の成功事例から、具体的なイメージを掴みませんか?
「実際にメールサーバーを移行した会社は、どんな効果があったんだろう?」 「移行プロジェクトを、どのように進めたのか知りたい」
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