今回は、最近ユーザー認証の新しい方法として注目されている「パスワードレスサインイン」についてご紹介します。パスワードレスサインインは、忘れたり漏洩したりするリスクを持つパスワードを用いず、高い利便性と安全性を両立する手段です。
パスワードレスサインインとは?
パスワードレスサインインは、ユーザーが自分のメールアドレスや電話番号などの情報を入力するだけで、サービスにログインできるようにするシステムです。
これにより、パスワードの管理や入力の手間を省き、よりスムーズなユーザーエクスペリエンスを提供します。さらに、ワンタイムコードや生体認証などの追加的なセキュリティ要素と組み合わせることで、セキュリティも向上します。
パスワードレスサインインのメリット
パスワードレスサインインのメリットは大きく3つに分けられます。
ユーザー利便性の向上
パスワードを覚えたり入力したりする手間がなくなり、ログインが簡単になります。また、パスワードのリセットや変更などの管理作業も不要になります。
セキュリティの強化
パスワードがないので、ブルートフォース攻撃やフィッシング攻撃などの脅威から保護されます。また、ユーザーの個人情報や機密データも暗号化されて安全に保存されます。
コストの削減
パスワード管理にかかる人的・物的・時間的なコストを削減できます。例えば、パスワードリセットの問い合わせやサポート、パスワードポリシーの設定や監査などの工数を削減できます。
パスワードレスサインインの方法
パスワードレスサインインを実現する方法はいくつかあります。以下に代表的なものをご紹介します。
メールアドレス認証
ユーザーがメールアドレスを入力すると、そのメールアドレスにログイン用のリンクやコードが送られます。ユーザーはそのリンクやコードをクリックすることでログインできます。
電話番号認証
ユーザーが電話番号を入力すると、その電話番号にSMSや音声通話でログイン用のコードが送られます。ユーザーはそのコードを入力することでログインできます。
生体認証
ユーザーが顔や指紋などの生体特徴を使ってログインできるようにします。これには、ウェブカメラや指紋センサーなどの専用のデバイスが必要です。
認証アプリ
ユーザーが自身のスマートフォンにインストールした認証アプリを通じてログインします。認証アプリへの通知や一時的なコードを用います。
Microsoft 365 への認証をMicrosoft Authenticator を用いて実現する方法は、以下記事で解説しています。
まとめ
今回はパスワードレスサインインについてのご紹介しました。現代のIT環境において、パスワードレスサインインは快適で安全な認証システムを提供する有効な手段です。その導入はユーザー利便性の改善、セキュリティの強化、そして運用コストの削減という、多面的な利点をもたらします。ぜひ、ご自身のサービスやビジネスに導入してみてください。
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