「新規顧客への最初の一通、何を書けばいいか分からず、いつも時間がかかってしまう…」 「テンプレート通りのメールを送っても、全く返信がない…」

営業活動において、お客様の心をつかむ最初のメール(コールドメール)は非常に重要ですが、その作成に多くの担当者が頭を悩ませています。

もし、優秀な営業アシスタントが、お客様一社一社に合わせた質の高いメールの「たたき台」を、わずか数分で作成してくれたら、営業活動はどれだけ効率的になるでしょうか。

MicrosoftのAIである「Copilot Chat」は、まさにその役割を果たしてくれます。この記事では、Copilot Chatを活用して、思わず返信したくなるような「営業メール」を作成するための、具体的なプロンプト(指示文)をシーン別にご紹介します。

優れた営業メールの黄金律と、AIへの指示の出し方

Copilot Chatに質の高いメールを作成させるには、まず「優れた営業メールとは何か」を理解し、それをAIに正しく伝える必要があります。基本は、相手の「自分に関係がある」と思わせることです。

そのために、AIへの指示(プロンプト)には、以下の「4つの要素」を盛り込むことを意識しましょう。

  1. Context(背景):
    誰に、なぜメールを送るのか。
  2. Role(役割):
    AIに、どのような立場で文章を書いてほしいか。(例:優秀なセールスライターとして)
  3. Task(タスク):
    具体的に何をしてほしいか。(例:アポイントを打診するメールを作成して)
  4. Tone(文体):
    どのようなトーンで書いてほしいか。(例:丁寧かつ、相手の課題に寄り添う姿勢で)

これらの要素を組み合わせることで、Copilot Chatはあなたの意図を深く理解し、より精度の高い回答を返してくれます。

【シーン別】Copilot Chat 営業メール作成プロンプト集

それでは、具体的なシーン別に、コピー&ペーストして使えるプロンプトの文例を見ていきましょう。[ ]の中を、あなたの状況に合わせて書き換えてください。

シーン1:新規顧客へのアプローチメール

【プロンプト例】

あなたは、[自社名]の優秀なセールスライターです。

#背景 ターゲット企業:[相手企業名] ターゲットの課題:[相手企業が抱えていそうな課題を簡潔に記述。例:近年の円安による原材料費の高騰] 当社の提供価値:[自社の製品/サービスが、その課題をどう解決できるか。例:弊社の生産管理システムは、製造プロセスの無駄を削減し、コストを平均15%削減できます]

#タスク 上記の背景を踏まえ、[相手企業の担当者名]様(不明な場合は「ご担当者様」)に、弊社のサービスを紹介し、30分程度のオンラインでのご説明の機会を打診するメールを作成してください。

#文体 丁寧かつ誠実な印象を与え、相手の課題に寄り添う姿勢を表現してください。件名も3つ提案してください。

シーン2:資料請求後のフォローアップメール

【プロンプト例】

あなたは、[自社名]の経験豊富なインサイドセールス担当です。

#背景 ターゲット:[相手企業名]の[担当者名]様 アクション:3日前に、弊社のWebサイトから「[資料名]」をダウンロード済み

#タスク 資料をダウンロードいただいたことへの御礼を述べた上で、資料の中でも特に[製品/サービスの重要な特徴]について、さらに詳しくご説明する機会をいただきたく、15分程度のオンラインミーティングを提案するメールを作成してください。

#文体 丁寧さを保ちつつも、相手の興味をさらに引き出すような、少し積極的なトーンでお願いします。件名も3つ提案してください。

お客様へのメールはAIで。では「社内への質問」は?

Copilot Chatを使いこなせば、お客様へのアウトバウンドのコミュニケーションは、より戦略的で効率的なものになります。しかし、その一方で、営業担当者の時間は、”社内”からの問い合わせや、情報探しに奪われていないでしょうか。

「最新の価格表はどこにありますか?」 「見積書の作成ルールを教えてください」 「A社の導入事例、SharePointのどこを探せばいいですか?」

こんな時、社内の情報に特化したAIアシスタントがいれば、営業担当者は販売活動にさらに集中できます。

Teams AIチャットボットは、あなたの会社のSharePointやOneDriveにある営業資料や社内ルールをすべて学習し、社員からの質問にTeams上ですぐに回答を返してくれます。営業担当者が、社内の「探しもの」に費やす時間をゼロに近づけるための、もう一人の頼れるアシスタントです。

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Copilot Chatでのメール作成に関するよくある質問(FAQ)

Q
AIが作ったメールは、人間味がなくて相手に見抜かれませんか?
A

Copilot Chatが生成する文章は非常に自然ですが、あくまで「優れたたたき台」と捉えるのが成功の秘訣です。AIが作成したドラフトを元に、ご自身の言葉で少しだけパーソナライズ(例:相手企業の最近のニュースに一言触れるなど)を加えることで、より心のこもった、効果的なメールになります。

Q
会社の製品情報をプロンプトに含めても安全ですか?
A

はい、Copilot Chatは「商用データ保護」が有効になっているため、入力した情報がAIの学習に使われたり、外部に漏洩したりすることはありません。むしろ、製品の特長などを詳しくインプットするほど、より精度の高いメール文面が生成されます。

Q
もっとカジュアルな文面や、逆に非常にフォーマルな文面も作れますか?
A

はい、可能です。プロンプトの「#文体」の部分で、「少し親しみやすいトーンで」「最大限に丁寧で、格調高いフォーマルな文体で」といったように、具体的な指示を与えることで、AIは文体を柔軟に調整してくれます。

Q
メールの件名も考えてくれますか?
A

はい、もちろんです。プロンプトの「#タスク」の最後に、「開封率が高くなるような、魅力的な件名を5つ提案してください」といった一文を付け加えるだけで、AIが複数の選択肢を提示してくれます。

Q
Microsoft 365 Copilotを使うと、もっと良いメールが作れますか?
A

はい、その可能性は高いです。有料版のMicrosoft 365 Copilotは、Web情報に加えて、あなたの会社の「過去のメールのやり取り」なども安全に参照できます。そのため、「昨年A社に送った提案メールを参考に、B社向けのメールを作って」といった、より文脈に即した、パーソナライズの精度が非常に高いメールを作成できます。

まとめ:AIを「壁打ち相手」に、営業メール作成を効率化しよう

Copilot Chatは、営業担当者に取って代わるものではありません。むしろ、メール作成という時間のかかるプロセスを高速化し、担当者がより創造的で、人間的なコミュニケーションに集中するための時間を生み出してくれる「思考のパートナー」です。

今回ご紹介したプロンプトを参考に、ぜひAIとの壁打ちを楽しみながら、お客様との新しい関係を築いてください。

Microsoft 365の「複雑さ」に、プロの助けが必要な時は

Copilot Chatのような高度な機能を活用するためにも、まずは日々の業務で使うツールの安定稼働が欠かせません。しかし、Outlookのメールが突然送れなくなったり、SharePointのファイルが消えてしまったりと、予期せぬトラブルはつきものです。

もし、ITの細かな設定やトラブル対応から解放され、本来の業務に集中したいとお考えでしたら、私たちWITHWITにご相談ください。

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