- E3とE5、何が違うのか正直よくわからない
- セキュリティ機能が充実していると聞くが、具体的に何が変わるの?
- 価格差を考えると、本当にE5に投資する価値があるのか判断できない
Microsoft 365のエンタープライズプランを検討する中で、こうした疑問を抱える情シス担当者・決裁者の方は少なくありません。
E3とE5はどちらも大企業・中堅企業向けのプランですが、その差は単純な機能の有無にとどまらず、セキュリティ投資の考え方や業務効率化の範囲にまで及びます。
この記事でわかること
- Microsoft 365 E3とE5の主な機能の違い
- E5で追加されるセキュリティ・コンプライアンス機能の詳細
- 料金比較と費用対効果の考え方
- E3・E5それぞれが向いている企業の特徴
この記事を読めば、自社の規模・セキュリティ要件・予算に合った正しいプラン選択ができるようになります。
Microsoft 365 E3・E5とは

Microsoft 365 E3・E5は、主に大企業・中堅企業を対象としたエンタープライズ向けライセンスプランです。
中小企業向けの「Business」プランとは異なり、高度なコンプライアンス機能・セキュリティ機能・管理機能が標準で含まれています。
E3は「エンタープライズの基本セット」、E5はそこに高度なセキュリティ・アナリティクス・電話システムを加えた最上位プランという位置づけです。
E3とE5の機能比較
E3とE5の主な機能差は下表のとおりです。
| 機能カテゴリ | Microsoft 365 E3 | Microsoft 365 E5 |
|---|---|---|
| Microsoft 365 Apps(デスクトップ版Office) | ✅ 含む | ✅ 含む |
| Exchange Online(メールボックス100GB) | ✅ 含む | ✅ 含む |
| SharePoint Online / OneDrive for Business | ✅ 含む | ✅ 含む |
| Microsoft Teams | ✅ 含む | ✅ 含む |
| Microsoft Intune(デバイス管理) | ✅ 含む | ✅ 含む |
| Microsoft Entra ID P1(条件付きアクセス等) | ✅ 含む | ✅ 含む(P2) |
| Microsoft Defender for Office 365 Plan 1 | ✅ 含む | ✅ 含む(Plan 2) |
| Microsoft Defender for Endpoint P1 | ✅ 含む | ✅ 含む(P2) |
| Microsoft Defender for Office 365 Plan 2 | ❌ なし | ✅ 含む |
| Microsoft Defender for Identity | ❌ なし | ✅ 含む |
| Microsoft Defender for Cloud Apps | ❌ なし | ✅ 含む |
| Microsoft Entra ID P2(PIM・Identity Protection) | ❌ なし | ✅ 含む |
| Microsoft Purview 情報保護 P2 | ❌ なし | ✅ 含む |
| 高度なeDiscovery・コンプライアンス管理 | ❌ なし | ✅ 含む |
| Power BI Pro | ❌ なし | ✅ 含む |
| Microsoft Teams 電話システム(PSTNオプション対応) | ❌ なし | ✅ 含む |
| 電話会議(Audio Conferencing) | ❌ なし | ✅ 含む |
E5で追加される主な機能
高度なセキュリティ(Defender製品群)
E5の最大の差別化ポイントは、多層防御を実現するMicrosoft Defenderスイートです。
Microsoft Defender for Office 365 Plan 2 は、E3に含まれるPlan 1の「予防・検知」に加え、侵害後の自動調査・脅威ハンティング・攻撃シミュレーションまで担います。
標的型攻撃やビジネスメール詐欺(BEC)への対応力が大幅に向上します。
Microsoft Defender for Endpoint P2 は、E3のP1(基本的なエンドポイント保護)をさらに強化し、EDR(エンドポイント検知・対応)・脅威インテリジェンス・自動インシデント対応が追加されます。
SOCレベルの分析・対応が可能になります。
Microsoft Defender for Identity は、オンプレミスのActive Directoryへの不審な操作(パスワードスプレー攻撃・Pass-the-Hash攻撃など)をリアルタイムで検出するサービスです。
ハイブリッド環境を維持している企業にとって特に重要な機能です。
Microsoft Defender for Cloud Apps は、クラウドアプリの利用状況を可視化し、シャドーITや不審なデータ持ち出しを検知します。
従業員が許可されていないクラウドサービスを利用している場合にもアラートを出せます。
ID管理の強化(Microsoft Entra ID P2)
Microsoft Entra ID P2(E3ではP1)では、以下の高度なID管理機能が利用可能になります。
- Privileged Identity Management(PIM): 管理者権限を必要なときだけ一時的に付与し、常時の特権保持リスクを排除する
- Identity Protection: ユーザーのサインインリスクを機械学習で継続的に評価し、不審なログインを自動でブロック・追加認証を要求する
E3のEntra ID P1が「あらかじめ設定したルール」でアクセスを制御するのに対し、E5(P2)はリスクに応じてリアルタイムで適応的に制御します。
コンプライアンス・情報保護の強化(Microsoft Purview)
Microsoft Purview 情報保護 P2 では、機密文書を自動的に検出・分類・保護するラベリング機能が自動化されます。
また高度なeDiscoveryにより、訴訟・監査対応時に必要なデータ保全・検索・エクスポートを効率的に実施できます。
金融・医療・法律など規制業界の企業に特に価値の高い機能です。
Power BI ProとTeams電話システム
Power BI Pro はE5に標準で含まれるため、社内の業務データを可視化してレポート共有・ダッシュボード作成が全ユーザー分、追加コストなしで行えます。
Teams電話システム(Phone System) と Audio Conferencing の追加により、Teamsを法人用固定電話・会議電話として活用できます。
別途通話回線の契約は必要ですが、E5だけで電話インフラをTeamsに統合する土台が整います。
料金比較
| プラン | 月額料金(1ユーザーあたり) | 年額換算(1ユーザーあたり) |
|---|---|---|
| Microsoft 365 E3 | ¥5,397 | ¥64,764 |
| Microsoft 365 E5 | ¥8,545 | ¥102,540 |
| 差額(E5 - E3) | ¥3,148 | ¥37,776 |
※2026年時点の参考価格(年間契約)。
※代理店・契約形態により異なります。
※2026年7月より価格改定が予定されています。
E3からE5にアップグレードした場合、100名規模の企業であれば月額で約31万円、年間では約378万円の追加投資となります。
ただし、E5に含まれる機能を単品で購入しようとすると、Defender for Identity・Defender for Cloud Apps・Entra ID P2・Power BI Proなどを合計した場合、E5の価格差を上回るコストになるケースがほとんどです。
複数のセキュリティ製品が必要な企業ほど、E5のコストパフォーマンスは高くなります。
E3が向いている企業・E5が向いている企業
| Microsoft 365 E3 | Microsoft 365 E5 | |
|---|---|---|
| おすすめの企業像 | ・基本的な生産性ツールと標準セキュリティで十分 ・予算を抑えてまずはM365を導入したい ・セキュリティは別途専門製品で対応している | ・高度なセキュリティ・コンプライアンスが必要 ・金融・医療・法律など規制業界 ・複数のセキュリティ製品をまとめたい ・Power BIやTeams電話も活用したい |
| セキュリティ要件 | 標準レベル(フィッシング対策・MDM・EDP1) | 高度(多層防御・PIM・Identity Protection・EDR) |
| コンプライアンス要件 | 基本的な情報保護・保持ポリシー | 高度なeDiscovery・自動分類・監査対応 |
| 分析・レポート | 基本的なレポート機能 | Power BI Proで本格的なBI活用 |
E3を選ぶ目安:
現時点でセキュリティインシデントへの高度な対応よりも、まず生産性向上・コスト最適化を優先したい企業。既存のセキュリティ製品との併用を前提とする場合も。
E5を選ぶ目安:
サイバー攻撃の標的になりやすい業種・規模の企業、個人情報・機密情報を大量に扱う企業、または「Microsoft製品に一本化してセキュリティ管理を効率化したい」という方針の企業。
自社に最適なプランを知りたい方へ
E3とE5のどちらが最適か、実際に社内のユーザー構成・セキュリティ要件・予算を照らし合わせると判断が難しいケースも多くあります。
Microsoft 365の導入・プラン選定でお悩みでしたら、まずは無料のライセンス診断をお試しください。
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よくある質問
- QE3からE5へのアップグレードはいつでもできますか?
- A
A. はい、契約期間中でもE3からE5へのアップグレードは可能です。
差額分の費用が追加発生し、残りの契約期間に応じた日割り計算が適用されます。
逆にE5からE3へのダウングレードは、次回の更新タイミングで行うのが一般的です。
- QE3とE5の一部ユーザーだけE5にすることはできますか?
- A
はい、ユーザー単位でE3とE5を混在させることは可能です。
たとえば、経営層・IT管理者・機密情報を扱う部門はE5、一般業務ユーザーはE3という運用で、コストを最適化しながら必要なセキュリティを確保できます。
- QE5セキュリティとMicrosoft 365 E5の違いは何ですか?
- A
「Microsoft 365 E5 Security」はE5のうちセキュリティ機能のみを抜き出したアドオンライセンスです。
E3に追加する形で購入でき、Defender for Office 365 Plan 2・Defender for Identity・Defender for Cloud Apps・Entra ID P2などが含まれます。
Power BIやTeams電話は含まれないため、セキュリティ強化のみが目的であれば費用対効果が高い選択肢です。
- QE5はオンプレミスの環境でも使えますか?
- A
E5の機能の多くはクラウドベースですが、Microsoft Defender for Identityなど一部の機能はオンプレミスのActive Directoryと連携して動作します。
ハイブリッド環境でも十分に活用できます。
- QE5のコンプライアンス機能は中小企業にも必要ですか?
- A
業種によって異なります。
個人情報保護法の対応が厳しく求められる医療・士業・金融などの中堅企業では、E5のeDiscovery・自動ラベリング機能が法令対応コストの削減に直結します。
一方、一般的な製造業や小売業ではE3の基本機能で対応できるケースも多くあります。
まとめ

Microsoft 365 E3とE5の主な違いを振り返ります。
- E3は生産性ツール・基本セキュリティ・デバイス管理を網羅したエンタープライズの標準プラン(Defender for Office 365 P1・Endpoint P1・Entra ID P1を含む)
- E5はE3に加えて、高度なセキュリティ(Defender製品群P2)・Entra ID P2・Purview P2・Power BI Pro・Teams電話が含まれる最上位プラン
- 価格差は1ユーザー月額約3,149円(年間約37,788円)
- 単品購入との比較ではE5の方がコストパフォーマンスが高いケースが多い
- 規制業界・機密情報取扱い企業・セキュリティ統合を目指す企業はE5が有力候補
- 一部ユーザーのみE5にする「混在運用」でコスト最適化も可能
プラン選定で迷ったときは、自社の「セキュリティ要件の高さ」と「現在使っているセキュリティ製品のコスト」を棚卸しすることが第一歩です。
WITHWITでは、貴社の状況に合わせた最適なプラン提案を無料で行っています。
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