- テレワークが増えて、社員の自宅にあるPCのセキュリティ状態が全く把握できない
- 個人のスマホ(BYOD)で会社のメールを見せたいけど、情報漏洩が怖い
働き方の多様化に伴い、社外にあるデバイス(PCやスマートフォン)の管理は、IT担当者様にとって最も頭の痛い問題の一つです。
そこで解決策として必ず名前が挙がるのが、Microsoftのクラウド型デバイス管理ツール「Microsoft Intune(インチューン)」です。
しかし、「Intuneを入れればIT資産管理がすべて自動化される」「どんなトラブルも遠隔で直せる」といった過度な期待は禁物です。
Intuneは非常に強力なツールですが、得意・不得意がはっきりしています。
今回は、導入前に絶対に知っておくべき「Intuneでできること」と、誤解されがちな「Intuneではできないこと(苦手なこと)」を分かりやすく解説します。
そもそも Microsoft Intune とは?

Intuneは、一言で言えば「会社のルール(セキュリティ設定やアプリ)を、インターネット経由で社員の端末に強制適用するツール」です。
社内ネットワークに繋がっていなくても、インターネットさえあれば、世界中どこにあるデバイスでも管理できます。
Windows PCだけでなく、Mac、iPhone(iOS)、Androidなど、あらゆるOSを統合管理できるのが最大の特徴です。
Intune で「できること」4選
まずは、Intuneを導入することで劇的に業務が楽になる・安全になる4つの機能をご紹介します。
1. セキュリティ設定の「強制」と「監視」
社員のPCが安全な状態かを常にチェックし、ルールを強制できます。
- 「パスワードは〇文字以上」というルールを強制する。
- USBメモリの接続を禁止する。
- Windows Defender(ウイルス対策)が有効になっているか監視し、無効なPCは社内システム(TeamsやSharePoint)にアクセスさせない(条件付きアクセスとの連携)。

2. アプリの一括配信・インストール
新しい業務アプリやOfficeソフトを、社員一人ひとりにインストールさせる必要はありません。
管理画面から設定すれば、裏側で自動的に各PCやスマホにアプリを配信・インストールできます。

3. 個人のスマホ(BYOD)の安全な業務利用
社員の個人スマホに「会社用の領域」を作り、プライベートと仕事を切り離せます(MAM機能)。
- 会社のOutlookアプリから、個人のLINEやメモ帳への「コピペ」を禁止する。
- 退職時やスマホ紛失時に、「会社関係のアプリとデータだけ」を遠隔で消去(ワイプ)する。
プライベートな写真やLINEのデータは消えません。

4. PCのキッティング自動化(Windows Autopilot)
新入社員にPCを渡す際、箱から出して電源を入れ、会社のIDでログインするだけで、Intuneから自動的にWi-Fi設定、VPN、必要なアプリがすべて降ってきます。
IT担当者が何時間もかけて初期設定をする必要がなくなります。

Intune で「できないこと・苦手なこと」
ここからが重要です。
「Intuneがあれば他のツールはいらない」と思われがちですが、以下の要件を満たしたい場合は、別のツールや運用カバーが必要です。
1. 完璧な「IT資産(ハードウェア)管理」
Intuneは、デバイスのOSバージョンやシリアル番号などは収集できますが、「資産管理ツール」ではありません。
- × PCの「減価償却」や「リース期限」「購入金額」の管理はできない。
- × マウス、モニター、プリンターなど、OSが入っていない周辺機器の管理はできない。
- × ソフトウェアの正確な「ライセンス利用数(余りライセンス数など)」の管理には不向き。
2. リアルタイムな「リモート操作・画面共有」
社員から「PCの操作がわからない」と問い合わせが来た際、TeamViewerやAnyDeskのように「相手の画面を直接操作して直してあげる」という機能は、標準のIntuneにはありません。
※別途「Remote Help」という高額な追加アドオンを購入するか、Teamsの画面共有機能で代用する必要があります。
3. Windows Server(サーバーOS)の管理
Intuneはあくまで「エンドポイント(社員が使うPCやスマホ)」を管理するためのツールです。
社内にあるWindows ServerなどのサーバーOSは管理対象外です。
4. 個人の行動監視(GPSトラッキングやWeb閲覧履歴)
プライバシー保護の観点から、Intuneは社員を監視するツールとしては設計されていません。
- × 社員が今どこにいるか、常にGPSで追跡することはできない(※紛失モード起動時などの例外を除く)。
- × プライベートでどんなWebサイトを見ているか、何のアプリを入れているか(BYODの場合)の収集はできない。
日々のトラブル、まずこの一冊で解決しませんか?
- Intuneでポリシーを配信したのに、一部のPCにだけ適用されない
- 個人のスマホから社内データにアクセスできなくなってしまった
Intuneの導入・運用は、設定項目が膨大で、OSのアップデートにも影響を受けるため、エラー解決に非常に時間がかかります。
もし、あなたがそんな日々の問い合わせ対応に追われ、本来の業務に集中できずにいるなら、まずこの一冊を手元に置いてみてはいかがでしょうか。
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まとめ:Intuneは「守り」と「配布」のスペシャリスト

Intuneでできること、できないことをまとめると以下のようになります。
| Intuneの特徴 | |
| ◎ 大得意 | セキュリティの強制、アプリの一括配信、BYODのデータ保護、キッティングの自動化 |
| × できない | サーバー管理、リースや金額を含めた資産管理、リアルタイムな遠隔操作、過度な社員監視 |
Intuneは、「社員がどこで働いていても、会社のセキュリティ基準を満たし、必要な環境を届けるツール」です。
「できないこと」を正しく理解し、資産管理ソフトやリモートサポートツールと適材適所で使い分けることで、情シス部門の負担は劇的に下がります。
他社の成功事例から、活用のヒントを得ませんか?
今回はIntuneの機能について解説しましたが、Microsoft 365には、他にもEntra ID(旧Azure AD)やDefenderを活用した、強固なゼロトラスト環境を作るテクニックが数多く存在します。
「他の会社は、Microsoft 365をどのように活用して、セキュリティと利便性を両立しているのだろう?」 そんな疑問をお持ちでしたら、ぜひ弊社の「Microsoft 365 導入事例集」をご覧ください。
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